2022.05.20 15:02エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 5日目 第1部 コンチェルト《Anouchka Hack (Allemagne, °1996》ハイドンの2番1楽章はいろいろ音の工夫があって、それが感じよく働いて、可愛くチャーミングなイメージに仕上がっていて、興味深い。カデンツァもジャンドロンでないもので、オリジナルだろうか、綺麗だった。2楽章も音が澄んできれいでカデンツァも良かったです。3楽章は落ち着いた丁寧な演奏で逆に新鮮な感じがした。いい。《Min Ji Kim (Corée, °1995)》リサイタルで、あ、変わり者だと思ったMinj Ji Kimさんも2番。彼女の乾いたほっそりした鋭い音で、歌心いっぱいのハイドンを聴かせてもらいました。高音の伸びが美しい。1楽章のカデンツァはちょっと重たすぎたかな。
2022.05.20 15:00エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 4日目 第1部 リサイタル《Petar Pejčić (Serbie (Rép.), °2002)》GYÖRGY LIGETI Sonate pour violoncelle seulDAAN JANSSENS Wie aus der FerneDMITRY SHOSTAKOVICH Sonate en ré mineur op. 40セルビア人のPetar Pejčićさんは、リサイタルの最初の曲は、リゲティの無伴奏ソナタ。リゲティの1楽章は、dialogo (対話)という題名がついている。その語りは、物語を感じさせる。ちなみに2楽章はcapricio(気まぐれー奇想曲)。前日のYibai Chenさんのリゲティよりなめらかに進んだ印象がある。ハイドンのときもソフトでくぐもっ...
2022.05.20 01:50エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 4日目 第1部 コンチェルト《Oleksiy Shadrin (Ukraine, °1993)》ハイドン 1番のコンチェルト。美しいラインを描いた優雅なハイドン。やっぱりこの曲は2楽章がとてもきれいだけど、2楽章のその優雅さが突出していてとても良かったです。《Constantin Heise Allemagne, °2001》途中から好きになったこのドイツの完璧な若者も、1番。彼なら技術的に難易度の高い2番を選ぶかと思ったけど、1番でした。でもちょっと聞いたことのないカデンツァでした。前のウクライナ人とどうしても比べての感想になってしまいますが、キュートな引き締まった演奏で、でも響きが多彩でよかった。2楽章もコンパクトな息遣いなのにも関わらず、やっぱりエレガントなのだ。ああ素晴ら...
2022.05.20 01:47エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 3日目 第2部 リサイタル《Sul Yoon Corée, °1995》FELIX MENDELSSOHN Sonate n. 2 en ré majeur op. 58DAAN JANSSENS Wie aus der FerneCLAUDE DEBUSSY Sonate en ré mineurCLAUDE DEBUSSY Minstrels (Préludes I)裾の短めの黒いロングスカート袖なしのキラキラのブラウス、なんか慣れないおしゃれをした発表会の女の子のような姿で現れた彼女ですが、メンデルスゾーンを弾き始めたら、堂々と逞しい大きな音楽を描きました。韓国はすごいですね。いろんなキャラクターの人がいる。セミファイナリスト24人のうち5名が韓国、次いで多いのがドイツ...
2022.05.18 15:43Debussy Sonata in D minor | Woochan Jeong - Queen Elisabeth Competition 2022こんなに素敵なドビュッシーだった。
2022.05.18 15:41Bottermund/Starker Variations on Paganini theme | Constantin Heise Queen Elisabeth Competition 2022ドイツの精密機械のように弾く若者。好きになってきました。
2022.05.18 15:35エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 2日目 第2部 リサイタル《Anouchka Hack (Allemagne, °1996)》NADIA BOULANGER 3 PiècesJOHANNES BRAHMS Sonate n. 2 en fa majeur op. 99DAAN JANSSENS Wie aus der FerneGASPAR CASSADÓ Danse du diable vertドイツ人。すっきりとしたクセのない透明な音。ナディア・ブランジェ、何処かで見かけた名前だけど思い出せない。知らない曲だったけど、メリハリのあるいい曲だった。そしてブラームスの2番。落ち着いて聞かせてくれる大人の演奏。この1楽章はなんかよくわからない曲なのだけど、なるほどそういう感じなのかと少し理解が進んだ気がした。2...
2022.05.17 14:30エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 2日目 第1部 コンチェルト《Keisuke Morita (Japon, °1997)》ハイドン2番今日の最初は日本人の森田さんでした。ちゃんと聴くのは初めてですが、すごく上手。カデンツァも本編だけでは物足りないかのようにテクニカルなものでした。きちんとしたお手本のような演奏で、私には何もコメントのしようがない、ということは、上位に行くということでしょうか。《Stéphanie Huang(Belgique, °1996)》ベルギー人のステファニーも同じハイドンの2番。この人は1次予選で私が好きになった人。軽やかでエレガントなテンション、そういうものが弾き始めから溢れ出て、揺るぎなく心地よい肯定感を構築していく音楽。風の谷のナウシカの女の子みたいな、そんなかわいいけど勇敢なリー...
2022.05.17 14:25エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 1日目 第2部 リサイタル《Oleksiy Shadrin (Ukraine, °1993》DAAN JANSSENS Wie aus der FerneALFRED SCHNITTKE Sonate n. 1 op. 129GABRIEL FAURÉ Elégie op. 24BOHUSLAV MARTINŮ Variations sur un Thème de Rossini H 290ウクライナ人。エリザベートコンクールでは、今回のロシアのウクライナ侵攻に対して、音楽は別という立場に立つことを表明していて、ウクライナ人もロシア人も出場しています。素晴らしいことだと思います。新曲からスタートしました。この人は体も大きくダイナミックな演奏。続いてのシュニトケも超現代曲。ひとつ...
2022.05.17 14:20エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 1日目 第2部 コンチェルトこちらの時間で夜中の3時スタートなので、録画で聴きました。《Erica Piccotti Italie, °1999》イタリア人女性で、大らか(大雑把とも感じられる)なハイドン。ちょっと同じ語法が繰り返される感じがあったかな。聴きながら思ったのは、日本人の若者ではこういうハイドン弾く人はいないかなということ。それだけイタリアの教育は幅がひろいのだとも思った。《Petar Pejčić Serbie (Rép.), °2002》20歳のセルビア人、少しくぐもったような音が魅力的で、セルビアってどんなところなのだろうと気持ちが遠くに飛ぶ。前のイタリア人の演奏と対照的に、古典的な響きで安心して楽しめる。それに加え、知的なアプローチに最年少の20歳とは思えない...
2022.05.16 16:19エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 1日目セミファイナルが始まりました。《Taeguk Mun Corée, °1994》ハイドンのコンチェルト2番 D dur世界で一番美しくそして難しいコンチェルトかな。ハイドンっていうと初心者が学習するのに出てくるイメージありますが、このハイドンの2番はとても難しいです。ただもちろんこういう人たちが弾くと全然難しそうに見えませんが。彼の演奏は、軽やかで優しさに満ちたハイドンですね。2楽章も3楽章もこの優しさと軽やかさは維持されたまま終わりました。この後のプログラムはこちら。https://concoursreineelisabeth.be/.../demi-finale.../《Ella van Poucke(Pays-Bas, °1994)》次のこのオラ...