2023.09.06 13:32銀座みゆき通りもうお店はほとんど変わっているけれど、行き来していた30年以上前のみゆき通りの光と空気感は残っているように思いました。銀座はやはり特別な街で4丁目交差点からの中央通りはいかにもメインストリートだけれど、そこから垂直に曲がる通りにはちょっと趣きのある店々があり、平行に走る裏通りは表通りの裏口が並び、”ウラ”テーストたっぷりで大変よいのです。碁盤の目上のそれらの位置関係、まあ一言で言えばカースト制度がこの街全体の美しい構図となっているのかもしれません。みゆき通りの「ギャルリーためなが」はずいぶん前になくなったけど、ビュッフェを扱っていて、若い私などは一言も声をかけられずにゆっくり作品を鑑賞できました。ルノアールという丈の高いショウウィンドウのある当時でもか...
2022.08.27 11:26dim7フェルナン・クノップフ(Fernand Khnopff)の「ブルージュの思い出」という絵の絵葉書をベルギーの友達が送ってくれました。私はこのベルギーの画家の絵が好きです。あんまり知られてないかもしれない。ブリュッセルの美術館に行って初めて知りました。この絵はそんなに有名でないけど、半獣の絵とか、テニスのとか、「ああ、この人か」と見れば思われるかもしれないです。どこが好きかというと、うつろな空気感、明るくは無いけれど、重苦しい暗さもない。澄んでいて、翳りの中に品格があり、そして魅力的な光がある。なんか浮いている感じ。この絵を見て、昨日初めて、減七和音(ディミニッシュ・セブンス・コード)ってこんな感じかなと思った。チェロの練習しながら、この減7ってどんな感...
2021.08.23 12:03Philippe Berry / Ourson assis sur cubeうーん、くったりした感じがよいです。https://www.facebook.com/229478563859835/posts/2260229567451381/
2020.05.28 12:14ESCARGOTIQUE<7日間ブックカバーチャレンジ>最初にブックカバーチャレンジと聞いたときに、本の表紙に関する何かイヴェントだと思いました。実際には、本の紹介にブックカバーだけアップしてね、という意味ですね。このルールを大々的に破ってしまっているわけですが、5回目になる今回は「ブックカバー」をキーワードとしての投稿をさせていただこうかと思います。同人誌って今でもあるのでしょうか。私の学生時代にすでに「昔、そういう物があった」という感じで、過去のものという色合いが強かったと思います。私は文学少女でもなかったので、そういうものに関わることもなさそうだったのですが、卒業して社会人になって大学の同級生と集まったりしていたら、同人誌をやることになったのです。内容は、自由。いろいろ...
2020.05.15 13:08Met Collection Promenadeメトロポリタン美術館をお散歩してきました。 昔のテキスタイルやアクセサリーにはかわいらしい表情を持つものがありますね。 ぐっときたひとたち3名、一か所に集まってもらいました。オリジナルはこちらです。
2019.04.23 14:20Vermeer - Yellow and Blueフェルメールの青というらしいですが、フェルメールは黄色と青のコンビネーションが印象的に思います。静かな品格がフェルメールの魅力ではないでしょうか。室内の彼女たちの普通の営みがどれだけ美しいものであるかが伝わってきて、宗教画以上に神さまが潜んでいる光を感じます。
2019.04.14 14:35描かれたチューリップ17世紀ごろのフランドル絵画には花瓶に生けたお花の静物画がたくさんあります。大体背景は暗めで光るように花が描かれています。その中にはたいていチューリップがあるように思います。それから植物画のようなチューリップの絵もたーくさんあります。世界のいろいろな美術館で、所蔵している作品を高画質のデジタル画像でインターネット上で公開していることを知ってから、ファンアイクの次にはそのチューリップたちをずっと眺めていました。拡大してみていると、それは現実以上に生き生きと描かれていて、チューリップの花弁は艶やかで、そしてまたいろいろな表情をしています。よく見るとお花の花びらなどに小さな虫がいたりします。その小さな虫ももちろんきっちり描かれています。そんな描かれたチューリ...
2019.04.09 07:35Van Eyckベルギーに居た時に、たぶん初めてファンアイクの絵を見た。そのディテールがすごい。本当に夥しい量のフランドル絵画が、王立美術館、そしてブルージュ、ゲント、アントワープの美術館や教会に陳列されている。その数多の画家たちの中で飛びぬけた質感を持つのがファンアイクだった。目を近づけてみても、その白や黄色などの絵の具から、この金色の衣の糸の質感が出るのか、宝石の表面の輝きと奥行きが出るのか、その謎は解き明かされない。ビロードはとろりとした柔らかさを保ち続ける。その絵が好きか嫌いかは別にして、彼の名が残るのは納得がいった。Google Art Project というのがあって、あのとき見た驚きのディテールがここで見られることがわかった。ゲント教会の何だかちょっと面...
2018.04.11 15:00オディロン・ルドン Odilon Redon丸の内の美術館でやっているルドン展におととい行って、昨日も今日もルドンのことを想っています。 オディロン・ルドン(1840-1916)。ちゃんと見たのは初めてだったかもしれません。 最初の部屋で風景画のようなものに彩色されている、その色がすごくきれいだと驚きを感じながら、これはいいかもしれないと思いました。やっぱり、絵は本当のものを、実際に空気を介して見ないとだめだと思いました。画集や写真やパソコンのディスプレイを介したものでは、色はわからないのです。現実と写真が違う以上に、絵画をその場で見るのと印刷されたものや画面で見るのとでは違うように思います。その理由はわかりません。どんなに精巧な印刷技術をもってもダメなのかどうかわからない。ただ、色彩...
2017.12.20 15:00単色のリズム 韓国の抽象昨日初台のオペラシティに行きました。昨日の目的地はホールでも近江楽堂でもなく、アートギャラリーでした。そこで展示されていたのは韓国の何人かの抽象画家の作品です。 大きなキャンバスにほとんどモノクロームで描かれた作品や、和紙のような韓紙を使った平面作品などです。マーク・ロスコ―が好きなのですが、そっち系統のものです。