もうお店はほとんど変わっているけれど、行き来していた30年以上前のみゆき通りの光と空気感は残っているように思いました。
銀座はやはり特別な街で4丁目交差点からの中央通りはいかにもメインストリートだけれど、そこから垂直に曲がる通りにはちょっと趣きのある店々があり、平行に走る裏通りは表通りの裏口が並び、”ウラ”テーストたっぷりで大変よいのです。
碁盤の目上のそれらの位置関係、まあ一言で言えばカースト制度がこの街全体の美しい構図となっているのかもしれません。
みゆき通りの「ギャルリーためなが」はずいぶん前になくなったけど、ビュッフェを扱っていて、若い私などは一言も声をかけられずにゆっくり作品を鑑賞できました。
ルノアールという丈の高いショウウィンドウのある当時でもかなり古い洋品店があって、そこにはそんなに高くないけど品のよいアクセサリーなどがあった。どうやら今はスメドレーというブランドの店になっているところにあったようで、インターネットでみたら、このルノアールでは昔からスメドレーを扱っていたらしい。私もスメドレーのサマーセーターを一つ持っているのだけど、もしかしたらこのルノアールで買ったのかもしれない。
ぼってりとした銀のアクセサリーのジョージジャンセンのお店は同じ場所で健在だった。
「ミワ」という看板は見覚えかあった。お店は入ったことはない。
風月堂は今もあるけど、ガラス張りの中の中二階の席も外から見えるような喫茶店だったと記憶しているけど、入ってすぐにエレベーターがあって、すごく高級そうな入口に変わっていた。
銀座は表に値段がわかるメニューが出ていないレストランやカフェが多い気がする。
そういえば、昔、友達と喫茶店に入ってテーブルに座って、出てきたメニューのコーヒーの値段があまりにも高くて、「出よっか」と言って、2人で店を出たことを思い出した。あれも銀座だったと思う。若かったけどそれなりにたくましくなってたということかな。
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