上間陽子/海をあげる


本屋さんでちょっと読んで、図書館で長い間行列して、回ってきたら1〜2日で読んでしまった。
様々な論理と、感情と、生き方。おばあさんや若者。そして幼児の可愛らしい質問とアイデア。
主題は沖縄に生きるということについてかな。
そのなかなかまとめることが難しい話が、心に沁みる口調で語られている。
私は沖縄に行ったことはないけど、いつも沖縄のことを思う時に、「おばあちゃんが沖縄は物見遊山で行くところではないと言った」というのを思い出す。
そのおばあちゃんが私の知り合いの人のおばあちゃんだったか、テレビで誰かが言ったのか、全く覚えていない。それともドラマか映画の中のおばあちゃんのセリフだったのかも。
この言葉に共感するとともに、また物見遊山や基地を日々の糧にしている人々のことも思うとほんとうに複雑である。
(ちょっと原発の街とも似ているかもしれないと今思った。)
いい本だった。

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