《Sul Yoon Corée, °1995》
ハイドンの2番
とてもいい演奏だった。1楽章、私のこの曲のイメージ通りの、美しく、そして哀しいD dur。
D dur って、色でいうと青。 そして、白鳥はかなしからずや… が連鎖的に思い浮かぶ。
ロマンチック過ぎず、古典の小気味よさがあって、時に少しワイルドに。
カデンツァはちょっと重く長過ぎかなと感じましたけど。
《Yibai Chen(Chine (Rép. pop.), °2001)》
ハイドンの1番
1楽章のトゥッティも弾いてる!
この人そういえば、リサイタルのときもピアニストに対する配慮がすごく感じられた。アンサンブルのマインドが伝わってくる。
ソロが始まる。最初から全開でその気にさせる演奏。少年のような真剣でいたずら好きな表情がいい。
カデンツァも古典的なラインを保ちながら、エキサイティングなもので素晴らしかった。
そして、2楽章はリラックスした中での極上のリリシスム。
疾走する3楽章。細かい音の歯切れ良さは圧巻。その細かい音ですごいダイナミズムを作る。
指揮者への目配せ、モーツァルトが弾いてるのではないかと思える悪ふざけぎりぎりのフェイント。コンサートマスターへのコンタクトも絶え間無くあり、コンサートマスターも絶対に楽しんでいる。
エンディングで思わず涙が出てきた。
オーケストラをのせて、聴衆を惹き込んで、大喝采。
この人もまだ20歳。演奏家としてすごく成熟している。
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